社員レポート


遠藤

基本が大事 (2011/05)

 4月の賃貸は法人が家具付短期を複数契約するケースが見られました。
 震災後は札幌をビジネスソリューションの拠点とする企業も出てきているようです。
 依然として家具付への反響が多く、他社と比較検討をした上で最終的に当社を指名していただけるのは、価格帯と立地、利便性など条件が揃った物件があるからだと思います。

 一方で空室期間が長引く物件も多数あり、価格を下げても決まりにくい状況です。多くの人は安さだけを求めているわけではなく、手頃な値段でイメージに近い物件を望んでいますので、少なくとも内装や設備は新しくして清潔感をアピールすることが大事だと思います。

 先日も築20年の物件で次々と設備の不調が発覚して、困惑する入居者とオーナーの間でいろいろ勉強させてもらいました。
 設備の不具合は入居者の生活に支障をきたすものばかりですから、迅速に対応しなければならないし、今回のように複数のトラブルがあると優先順位を決める必要も出てきます。

 ガス給湯器交換、灯油ストーブ交換、キッチンのビルトインコンロ交換、台所混合水栓交換で総額30万円以上の工事となりました。
 どれも建築当初の設備のまま現在に至っており、経過年数からいっても劣化は当然のことですし、製品自体が古すぎて部品の供給もないという状態でした。

 入居者とオーナー、そして業者と何度もやりとりをして、まずガス給湯器を優先的に交換しました。入居者の希望が他は後回しでもいいから、お湯を使えるようにしてほしいというものだったからです。
 オーナーにとっては一度に多額な出費となるわけですが、現状をよく理解して頂けたのと、設備を交換してさらに永く住んでもらえればいい、という投資家としてのお考えが基本にあるのがわかりました。

 間に立ってやりとりをする際も、誠意とスピード、賃貸借契約や管理委託契約に基づいた権利と義務を念頭に置くことが大事だと、あらためて感じました。